韓国語を勉強しているならば、多くの方が目標を韓国語能力検定試験(TOPIK)に設定していることでしょう。でも、どうやって勉強をすればいいか悩んでいる人も多く、特に初めて受ける人にとっては未知の世界です。
そこで今回は、TOPIK6級に合格した韓国在住の筆者が、TOPIKのおすすめ勉強法を紹介します。
初めての韓国語能力試験(TOPIK)!7つのおすすめ勉強法!
1. まずはテスト概要から知ろう!
韓国語能力試験(TOPIK)は世界各国で実施されており、韓国政府系の団体である国立国際教育院が認定しているので韓国企業に就職する際に有利になる試験です。
試験はTOPIK1(初級/1,2級)とTOPIK2(中上級/3~6級)の2種類があります。試験内容はTOPIK1が聞き取り(듣기)40分、読解(읽기)60分でそれぞれ100点満点。合格ラインは200満点中1級が80点、2級が140点です。
TOPIK2は聞き取り(듣기)60分、書き取り(쓰기)50分、読解(읽기)70分で、300点満点中3級は120点、4級は150点、5級は190点、6級は230点が合格ラインです。
2. どの級を目標に受検すればいいのか
次にどの級を目標に設定すればいいか、目安についてご紹介します。
初級のTOPIK1は、例えば「どんな仕事をしていますか?」のようなごく簡単な日常会話程度の問題が出題されます。韓国語を勉強し始めて間もない人の中で、初級の語彙や文法がきちんと身についているか確認したい人におすすめです。
中上級はTOPIK2にまとめられていますが、韓国の大学に正規留学したい場合は4級以上、韓国で就職したい場合は最低でも5級を目標に勉強するといいでしょう。また韓国に結婚して居住する場合、TOPIK1級以上の取得が必要です。
3. TOPIK1のポイント
初めての受検でしたらまずはTOPIK1を受ける人が多いことでしょう。TOPIK1のポイントは
①ハングルをきちんと読めるか
②単語を習得しているか
③初級の会話が聞き取れるか
の3点です。みなさんご存知の通り韓国語と日本語は文法が似ており、特に初級レベルでしたら日本語をそのまま韓国語(逆も然り)に直せばいいことがほとんどです。すぐに身につけることが可能なはずなので、とにかく初級の単語力をつけ、韓国語を読む、聞くことに慣れるようにしましょう。
単語集は有名な「キクタン」シリーズの初級編がCDもついているのでおすすめです。
4. TOPIK1 聞き取り(듣기)の攻略法
ではTOPIK1について詳しく見ていきましょう。聞き取りの問題は全部で30問。最後に行くほど内容が長く、そして濃くなっていきますが内容自体はごく簡単な日常会話程度です。単語自体は難しくなく、読むスピードもゆっくりなのでいかに初級単語に慣れ、聞き取れるようになっているかがポイントです。
5. TOPIK1 読解(읽기)の攻略法
TOPIK1の読解は全部で40問。聞き取り同様、後半になるほど難しくはなりますが、一番長い問題文でも120~130文字なので比較的簡単です。初級レベルの短い文が読めるようになっていること、そして単語がどれだけ身に着いているのかが重要です。
6. TOPIK2の攻略法
初受検の方でも思い切って中級合格を目指す方がいると思います。ここでは中級である3,4級合格のためのコツを紹介します。
TOPIK2は高級とひとくくりにされてはいますが、読解も聞き取りも前半が中級者向け、後半が高級者向けの問題となっており、それは過去問を解いてみたら実感できるはずです。ゆえに中級合格を目指す場合は、とにかく前半でミスをせずにしっかり点数を取ることが必要です。中級の文法参考書や単語本で自分に合うものを一冊選び、それだけを何回も何回も復習しましょう。その方がしっかり身に着きます。
TOPIK2では書き取りの問題があり、接続詞を覚えることが必須です。接続詞がわかって初めて文をつなげることができるからです。これは読解においても重要で、接続詞があることで文章構成を正確に把握でき、問題を解きやすくなります。
また、聞き取り・読解において、まずは設問を先に読んで問題文を聞くor読むことです。何を問われているのか先に知ることで答えをスムーズに見つけることができ、問題文を何度も確認せずにすみます。
7. コストをかけずに勉強するには「過去問」
TOPIK合格のために塾に通ったり、参考書を何冊も買って文法や単語を覚えるのに膨大な時間をかけたり…というのは出来たら避けたい方法。できればコストをかけずに合格したいですよね。
TOPIK対策で一番重要なのは「過去問」です。設問が全て韓国語ですが、過去問と形式はほとんど同じなので、過去問を解いていればすぐに理解できるはずです。また、文法も単語も過去問と似たようなものばかりが出題されます。過去問で頻出のものをチェックすると良いでしょう。テスト間近になったら時間を測って本番と同じように解いてみましょう(できたら使う筆記用具等も全く同じように)。
この過去問ですがTOPIKのホームページで無料でダウンロードができます。お金もかからず一番重要な対策ができるのは嬉しいですね。もちろん普段からニュースやテレビ番組で韓国語に慣れておくのもコストがかからないTOPIK対策です。
また、単語を覚える際「漢字語」と「固有語」を意識してみると時間コストの削減につながります。例えば「作成する」「作る」という韓国語「작성하다」「만들다」では前者が漢字語で後者が固有語です。漢字語で「作=작」「成=성」ということがわかれば、これを応用して他の韓国語の漢字語を推測できるはずです。時間に余裕がなければ固有語から覚えていくと時間的効率がいいでしょう。
まとめ
「過去問+文法の参考書+単語本」の3つをとにかく何回も繰り返すことでTOPIK合格を目指すことができます。意外とコストをかけずに勉強できるのがTOPIKのいいところでもあるんですよ。
ちなみに韓国語は高級になればなるほど漢字語が出てくるので、漢字圏である日本の学習者にとってはとっても有利なんです。そう思うと高級合格のハードルも少し低く感じられると思います。あなたのTOPIK対策のお役に立てれば幸いです。
初めての韓国語能力試験(TOPIK)!7つのおすすめ勉強法!
1. まずはテスト概要から知ろう!
2. どの級を目標に受検すればいいのか
3. TOPIK1のポイント
4. TOPIK1 聞き取り(듣기)の攻略法
5. TOPIK1 読解(읽기)の攻略法
6. TOPIK2の攻略法
7. コストをかけずに勉強するには「過去問」