韓国の閏年(うるう年)事情!在住者に聞く6つのおもしろ豆知識!

韓国文化

4年に一度、2月が29日までで、1年が366日の年となうるう年(閏年)。ところでお隣の国韓国には日本にはない、うるう年に関連した文化があるのをご存知ですか?それは韓国生活において未だに根強く残る太陰暦と関係しているのですが…。

そこで今回は、あまり知られていない韓国のうるう年事情についてご紹介します。

 

韓国の閏年(うるう年)事情!在住者に聞く6つのおもしろ豆知識!

 

1. 韓国語でうるう年は「윤년(ユンニョン)」

まずはうるう年の韓国語をご紹介します。うるう年は韓国語で「윤년(ユンニョン)」と言います。うるう年を漢字で書くと「閏年」ですが、この漢字語を韓国語読みしたものです。

「閏」が「윤(ユン)」、「年」が「년(ニョン)」と韓国語では読むと覚えておくと韓国語学習の際便利でしょう。また「윤달(ユンダル)」や「윤일(ユニル)」という単語も存在します。「윤달(ユンダル)」は「閏月」のことでうるう年の2月、「윤일(ユニル)」は「閏日」のことで2月29日をそれぞれ指します。

2. 韓国では太陰暦のうるう年も存在する!

「4年に一度、2月が29日まであって365日が366日になる年がうるう年」というのは太陽暦の話。しかし日本でも明治の初めまで使われていた太陰歴(旧暦)にもうるう年や閏月が存在するんです!

太陰暦では29日の月と30日の月が交互にやってきます。すると1年が354日しかなく、太陽暦より11日も少なくなってしまいます。これを無視し続けたら季節と月が合わなくなってきますよね。そこで3年に一度1ヶ月増やして補完するのです。その1か月を「閏月」、その年を「うるう年」と言います。

韓国では正月(ソルラル/설날)やお盆(チュソク/추석)を太陰暦の暦で行うように、太陰暦が文化の一部として根強く残っています。中年以上の大人の方の誕生日も旧暦の日付であることが多いんですよ。

3. 韓国には閏月に「移葬」する文化がある!

日本ではうるう年に関する行事などは特にないように思いますが、韓国では上記で紹介した太陰暦の「閏月」に関する文化が存在するんです。それはお墓に関すること。昔から儒教の文化である韓国では、子孫が繁栄することを願い、お墓を移転することがありました。これを「移葬(이장/イジャン)」と言います。

現在において移葬する理由はほとんどがお墓の管理が難しくなってきたからと言われています。というのも先祖代々のお墓が整備された道がないような山の中にあることもしばしば。年に何回か行われる法事の度にそのような場所に行くのはなかなか大変ですよね。そんなわけでお墓を移転する人が結構いるんです。この「移葬」を太陰暦の閏月に行う文化が韓国にあるんです。

なお、韓国のお葬式については以下にまとめていますので、合わせて読んでみてください。

韓国の葬式マナー!参加前に知っておくべき6つの事!
韓国は日本から近いアジア圏の国なので、葬式マナーが日本と似ていると思っている方が多いことでしょう。しかし実際は日本とは異なる葬式マナーが多々存在するんです。特に韓国と何らかの関りがある方は、突然韓国の葬式に参列することになった時のためにもぜひ知っていきたいもの。そこで今回は韓国の葬式マナーについてご紹介します。

 

 

4. 太陰暦の閏月は神様や幽霊の監視を逃れられる!?

ではなぜ太陰暦の閏月に移葬を行うようになったのでしょうか。太陰暦の閏月は太陽暦との一年の日数の差を補うために作られたもので平年にはない月。そのいきさつから「タダでもらった月」と考えられ、それが発展して空や大地の神様が人々の監視を休む月、すなわち神様や幽霊の監視から逃れられると言われています。

そのため平素に避けていた事を行うのが良い月として韓国では認識されています。まさにお墓に関することを行うのに適していると言えるでしょう。

5. 「移葬」と共に「開葬」も閏月に行われる

上記で紹介した「移葬」の他に「開葬」も太陰暦の閏月に行う家が多いようです。「開葬」は韓国語で「개장(ケジャン)」と言い、文字の通り土葬を掘り越すことです。

韓国はもともと土葬を行っていたのですが近年は土地不足等の問題で火葬を行うことがかなり多くなってきました。そこでもともと土葬で葬られていたのを火葬して新しいお墓を作ることが最近では珍しくなくなってきました。この「移葬」と「開葬」は業者の人が請け負ってくれます。

もちろん役所の許可なしにはできず、お墓がある場所を管轄する住民センターで申請しなくてはいけません。閏月の月はこの「移葬」「開葬」の予約でいっぱいになるそうです。

6. 韓国でも2月29日生まれがどうなるのか気になる!

日本でもうるう年に関連してたまに話題にのぼるのが「2月29日生まれの人ってどうなるの!?」ということ。これは韓国でも同じです。確かに4年に一度しかその日が来ないので気になりますよね。

韓国ではどうしてるのかと言うと、まずは日本と同じく2月28日や3月1日に祝うというもの。そして韓国らしいのが生まれた日の太陰暦の日付で祝うというもの。確かにこれなら毎年必ずその日はありますもんね。ちなみに韓国のネットには検索すれば太陽暦の日付から太陰暦の日付をすぐに出してくれる(その逆も然り)計算機が出てきます。

 

 

まとめ

日本ではうるう年に関連する文化等はなかなか聞きませんが、お隣の国韓国ではお墓に関する文化があったんですね。しかもうるう年だけではなく閏月や閏日という言葉があること、太陰暦でもうるう年や閏月があるのは知らなかった方が多いのではないでしょうか。太陰暦がまだ根強く残っている韓国ならではの文化と言えそうですよね。2月29日生まれの人を太陰暦の日付で祝うのもとても韓国らしい発想のように思います。

普段韓国のうるう年事情について触れることはあまりないと思いますが、この記事であなたの韓国に関する知識がまたひとつ増えたのであれば幸いです。

 

韓国の閏年(うるう年)事情!在住者に聞く6つのおもしろ豆知識!

1. 韓国語でうるう年は「윤년(ユンニョン)」

2. 韓国では太陰暦のうるう年も存在する!

3. 韓国には閏月に「移葬」する文化がある!

4. 太陰暦の閏月は神様や幽霊の監視を逃れられる!?

5. 「移葬」と共に「開葬」も閏月に行われる

6. 韓国でも2月29日生まれがどうなるのか気になる!

 


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